2023.05.08
心書
心書VOL:25【初心忘れず】
心書 VOL:25
【初心忘れず】
先日衣替えをしておりますと、私が出家して一番最初に頂戴した袈裟が出てきました。
20年以上前に拝領した少し古びた袈裟を手にとると、師匠に言われた言葉を思いだしました。
「今は真新しい綺麗な袈裟でもこれから汚れがついたり、シミがつく。その都度その都度汚れを洗い流すことを忘れてはいけないよ。」
という言葉でした。
師匠は袈裟の汚れに例えて、自身の心の汚れも日々振返り、きちんと洗い流し常に新しい整理された綺麗な気持ちでいなさい。といった事を伝えたかったのではないかと思います。
生きていれば、洋服など物理的なものだけでなく、心にも余計な思いや、汚れがつくことがあります。そんな時、初心のまっさらな気持ちを思い出し、汚れを洗い流すこともいいかもしれません。
想生堂
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