2023.04.16
心書
心書VOL:3【本当の英雄】
心書VOL:3
「本当の英雄」
先日ご縁を頂き、和歌山城へ行ってまいりました。
かの徳川御三家の居城であったとお教え頂き、歴史の重さに圧倒されました。
歴史のお話をお伺いする中で、大阪夏の陣、冬の陣などのお話も聞く事ができました。
後世まで語り継がれる、徳川氏や豊臣氏、眞田氏など名だたる英雄の武功を聞く中で一つ気になる事もお教え頂きました。
「あの天下分け目の大戦の中、出陣し敵前まで行き敵の数、陣形、装備品などを観察し敵わないと判断し、自陣に逃げ戻り生き延びた武将も居るのですよ。」と。
自分の今の力量をしっかりと把握し、この戦い方では到底敵わないと確信した敵からは逃げて生き延びること。
当時の文化や武士の理念からすれば思いもつかなった事でしょうし。さぞ周囲からは叩かれたと思う。
しかし敵を知り、己を知り、戦うタイミングでなければ逃げ、生き延びること。
自分の生き方を貫き、自分を大切にし、自分を主人公として自分の人生を生きる英断。
こちらの方がもしかしたら、教科書にのっている英雄達よりも本当の意味の英雄ではないのだろうか。と考えさせられました。
自分を過大にも過小にも評価せず、しっかりと自己分析を行い、今、なにができ、なにができないのか。敵と味方を知り、その判断を命のやり取りの現場、戦場で冷静に瞬時に判断する能力。
私もそのような能力を鍛えたいと感じました。
想生堂
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