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2024.04.26

心書

心書Vol.297【手放す】

心書Vol.297

【手放す】

以前アフリカのある民族が用いる、チンパンジーやオランウータンを生捕りにする時の罠のお話しを聞きました。
どんな罠を使っているかというと、土を頑丈に固めて小さな山を作り、そこにチンパンジーやオランウータンが手を入れれる穴を開けます。
そしてその穴の中にバナナや木のみを入れておく。というもの。

チンパンジーはそれを見つけると穴の中に手を突っ込んでバナナを掴みます。
しかしその穴は何も持っていない状態だと手を出し入れできるサイズなのですが、物を掴んだ拳は通らない程度のサイズになっているそうです。

チンパンジーやオランウータンは掴んだバナナを離せば逃げて自由になれるのですが、チンパンジーなどは一度掴んだ獲物を決して手放そうとしないそうです。
だから逃げる事ができずそのまま捕まってしまうのだとか。

人間からすれば、ただ手を離すだけで自由になれるのにね。とその浅ましさを笑う人もいるかと思います。
この話を聞いた時、人間も同じだな。と私は感じました。
沢山のモノを手に入れようと苦しみ、その為に色々なモノを犠牲にしてでも「これが欲しい、あれが欲しい、これは嫌だ、あれは嫌だ」と

これを仏教では『執着』といいます。
執着から離れるには、チンパンジーの罠と同じ、掴んでいる手を離すだけです。
たったそれだけで自由になれるのに。

思い通りにしたい。
欲しいモノを手に入れたい。
私が、私が、と掴んで握っている手を離したなら、肩の力を抜いて生きれるのかと思います。
あなたが握り続けて苦しみから逃げれないモノはなんですか。

大阪 想生堂

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