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2023.12.07

心書

心書Vol.239【本気なら】

心書Vol.239

【本気なら】

イソップ寓話の中にこんなお話があります。
『ひばりと農夫』
 一羽のヒバリが青い麦の畑の中に巣をこしらえた。時は過ぎ、麦の茎は長くなり、そして雛鳥たちも力をつけてきた。そうしたある日のこと、黄金色に熟した麦の1粒が、風に揺られて落ちたのを見つけたので、農夫とその息子が畑に入ってきた。

「この麦は収穫時期になったようだ」と農夫が言った。「近所の者や友人たちを呼んで、刈り取るのを手伝ってもらおう」

その近くにあったヒバリの巣の中にいた子どもたちは、それを聞いて驚いた。麦が刈り取られる前に離れなければ危険である。母さんヒバリが餌を持って戻ってきた時に、子供たちはそのことを告げた。

「大丈夫よ」と母さんヒバリは言った。「農夫が近所の人や友だちを助けに呼ぶと言ったのなら、この麦はまだ刈られないわ」

数日後、風が麦の茎を揺らした時、麦が非常に熟して、ヒバリの子どもたちの頭に麦の粒がポコンと落ちてきた。

「この麦はすぐにも刈り取るべきだな」と農夫が言った。「さもないと、収穫の半分も損してしまう。友人たちの助けをもう待てないぞ。明日、自分たちだけで収穫に取り掛かるとしよう」

ヒバリの子どもたちが母さんヒバリに聞いたことを告げると、母さんヒバリはこう言った、

「それじゃあ、すぐにも立ち退かなければ。人間が、他人の手を借りないで、自分たちだけでやろうと決めたのなら、わたしたちにはもう猶予がないわ」

その日の午後、羽ばたきや飛行への試みがあった。そして翌日の夜明けに、農夫とその息子が麦の穀粒を刈り取った時、空っぽの巣を見つけた。



色々な事を気付かされるお話しです。
皆さんはどう受け取るでしょうか。

大阪 想生堂

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