コラム

COLUMUN

ホーム

>

コラム

>

コラム詳細

2023.07.11

心書

心書Vol.89【満足する】

心書Vol.89

【満足する】

『欲望が満たされると楽となるが、欲望がなければそれ以上に楽である。』
龍樹菩薩の『宝行王正論』中にこのような言葉があります。

人はともかくも自分の欲望を解消したいと思います。
その方法には二通りあります。一つは、自分の欲望を叶えることでそれを解消するやり方
もう一つは、欲望そのものを放棄するというやり方です。
龍樹菩薩は、いずれの場合も人は楽になるが、その度合は、後者のほうが勝っていると説いた訳です。

ずっと欲しかったものを苦労して手に入れたとします。
その時は大きな喜びに満たされ、その物を大事にするかと思います。
しかし時が経つにつれ、愛着は薄れていき、それよりもよい物を目にした途端に今度はそちらが欲しくてたまらなくなってしまう。
欲望を叶えることで得られる満足は一時的なもので、しかもそれがさらなる欲望を招いてしまう場合があります。

 一方、欲望そのものを放棄したならば、さらなる欲望に悩まされることはありません。
しかし、寝る事、食べる事など生存するために必要な欲望もあり、欲望を完全に断つことなどできません。
でも「もうこれで十分」と、どこかで満ち足りる気持ちを持てたなら、いつまでも欲望に囚われ、欠乏感に悩まされることから解放されます。
仏教では「少欲知足」を説き、無駄な欲望から離れ、穏やかに暮らすことを勧めています。
満足できるようになること。
大切なことなのかもしれません。
想生堂

一覧へ戻る

矢印

ラインでお問い合わせはこちら

全国出張可能

contact

ご相談・無料お見積り

tel

080-3806-5940

メールアイコン

MAIL FORM